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連合千葉議員団会議が結成30周年を迎えるにあたり、連合千葉議員団会議と千葉県地方自治研究センターは、共同で千葉県における持続可能な地域政策の策定に向けた調査研究活動を進めることとしました。
すでに、2020年11月に第1回学習講演会を開催し、活動をスタートさせました。活動期間を2022年11月までの2年間とし、具体的な活動として①連合千葉7地域協議会とのヒアリング調査・意見交換会の開催、②先進自治体フィールドワークの実施、③学習講演会の開催を通じて、中長期を見据えた政策提言の豊富化と重点項目の絞り込みを行うこととしています。
2020年11月17日に、「新型コロナ感染症と地方自治」を演題とした第1回学習講演会を開催して以降、連合千葉議員団会議と千葉県地方自治研究センターは、共同で千葉県における持続可能な地域政策の策定に向けた調査研究活動を進めてきました。11月15日に開催された連合千葉議員団会議総会において、2年間にわたる調査研究結果を報告し、今回の千葉県における持続可能な地域政策の策定に向けた調査研究活動を終了することとしました。
『千葉県における持続可能な発展に寄与する政策提言策定に関する調査研究報告書』との表題を持つ報告をまとめ、総会の参加者に配布することができました。ご協力をいただいた関係各位に感謝申し上げます。
2022年10月20日、第7回企画調整会議を開催しました。会議では、最終的な報告書の内容並びに政策提言(案)について、協議を行いました。報告書の内容については、最終的な了解が得られ、政策提言(案)については連合千葉議員団会議の役員会で検討することとしました。
2022年8月23日、フィールドワークとして、川崎市地球温暖化対策推進計画のヒアリング調査を行いました。連合千葉議員団会議7名・千葉県地方自治研究センター3名が参加しました。川崎市環境局脱炭素戦略推進室の担当者より、「川崎市地球温暖化対策推進計画の改定~脱炭素社会の実現に向けた産業都市、川崎の挑戦~」について説明を受けました。
川崎市の温室効果ガスの現状は、産業系が全体の約76%を占め、全国平均と比べて、非常に大きく、電力エネルギー由来よりも熱エネルギー由来の二酸化炭素がかなり大きいとのこと。これらのことを踏まえ、2050年の川崎市域の温室効果ガス排出量ゼロを目指して、2030年度の全体目標として、2013年度比で50%削減(1997年度比で57%削減)を掲げて、八つの基本的方向ごとに、計40施策を進めることとしているとのことでした。
2030年度に温室効果ガス50%削減ということに関して、JFEスチールの高炉が1年後くらいに停止することになっていることが川崎市の担当者から説明され、要因として大きいことが推察されました。
2022年5月10日、第6回企画調整会議を開催しました。会議では、この間、調査研究事業として実施をしてきた①連合千葉議員団会議並びに連合千葉が実施した2021意識調査の結果比較、②3回にわたって実施した学習講演会の結果、③連合千葉の7地域協議会のヒアリング結果、の要点を整理するとともに、①~③を踏まえた政策提言骨子(案)を含めた中間まとめ(案)を協議しました。質疑の中で出された補強意見等を踏まえて、本年11月の連合千葉議員団会議第33回定期総会むけて、報告書と政策提言の作成を具体化させることとしました。
また、フィールドワークについては、8月下旬を目途に川崎市の視察を実施することを確認しました。
2022年3月28日、第5回企画調整会議を開催しました。会議では、フィールドワークの企画案について協議しました。今後5年から10年を見据えて「持続可能な地域政策」づくりに資する先進的な取り組みを視察することとし、いくつかの案を検討する中で、地域循環型水素地産地消モデル実証事業を進める川崎市を候補とすることとしました。本年7月を目途に実施にむけて、作業を進めることとしました。
また、本年11月に開催する連合千葉議員団会議第33回定期総会において、報告集の配布と政策提言の確認を行うこととし、その大まかな作業日程を確認しました。
2021年11月17日、連合千葉議員団会議の総会終了後の14時30分から、第3回学習講演会を千葉市蘇我にあるJFEみやざき倶楽部において開催しました。日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏を講師に「持続可能な千葉県に向けて」をテーマに講演していただきました。
藻谷氏は、千葉県のように工業と農業がどちらも日本トップクラスで、かつ世界最大の大都市東京に隣接しており、さらに、乗降客数では世界のトップテンに入る巨大空港・成田が存在する、という恵まれた立地条件を有しているが、充分有効に活用されていないと指摘しました。
日本におけるインバウンドは、コロナ禍によって一時的に減少しています。しかし、藻谷氏は「また復活するので、その時をキチンとチャンスととらえることが重要。成田というのが通過するだけで、経済価値を生んでいない。それを今度は、価値が生まれるように努力をしなくてはいけない」と述べました。
また、少子化の現状と今後の影響にふれ、藻谷氏は「少子化は日本の持続可能性にとって最大の問題。今後都会こそ人口減少が進み、半世紀先を見据えて社会のあり方を考える必要がある。その際のお手本は先に高齢化した田舎にある」とし、企業でバリバリ働いた人が農業等の暮らしにスイッチしていけるような社会づくりが必要と述べました。
エネルギーの輸入と脱炭素化の問題では、藻谷氏は「第一は、安さで勝負せずに、高品質のイタリアに勝てるような商品でお金を稼ぐこと。第二に、稼いだお金を地域内でぐるぐる回す。第三に、新エネルギー・省エネ・新エネ投資・エネルギー代の大幅削減という方向に、長期的に向かう。エネルギー側は、それに対するいろんな新技術やコンサルをしていく方向に動いていく」ことが重要だと説明しました。
当日はWEBによる講演ではありましたが、千葉県の持続可能性にとって示唆に富むお話しをしていただきました。[講演要旨]
2021年9月22日、第4回企画調整会議を開催しました。11月17日に予定する第3回学習講演会の講演内容、連合千葉議員団会議並びに連合千葉が会員・組合員に対して実施した2021意識調査の結果の比較検討、フィールドワークについて協議しました。
第3回学習講演会の講演内容については、「脱炭素化」、「SDGs」、「人口減少と持続可能な地域社会」をキーワードとしながら、講師を含めて今後さらに検討することとしました。
2021意識調査については、連合議員団会議は2021年2月~5月にかけて会員を対象に、連合千葉は2021年1月から3月にかけて構成組織の組合員を対象に、アンケートを実施しました。アンケート結果のうち、「県が重点的に取り組むこと」については、議員団会員、連合組合員とも上位の2項目は「総合的な産業・経済振興対策(景気対策)」、「防災・安全対策」となりました。
「市町村が取り組む課題」では、議員団会員、連合組合員とも「地場産業の振興・まちの活性化」、「交通機関道路網の整備」、「医療機関の整備・充実」、「保育園・学童保育の充実など家庭と職場の両立支援」が上位を占めました。
フィールドワークについては、コロナ禍の状況をみながら、視察内容・方法を引き続き協議していくこととしました。
2021年8月18日に第3回企画調整会議を開催し、フィールドワーク並びに第2回学習講演会の企画について、協議しました。フィールドワークについては、新型コロナウイルス感染症の動向を見極めつつ、慎重に実施時期、実施方法等を検討していくこととしました。
また、第3回学習講演会については、本年11月17日に予定される連合千葉議員団会議総会の終了後に開催し、次回の企画調整会議において講演会の具体的な内容をさらに協議することとしました。
2021年7月9日~22日にかけて、連合千葉議員団会議が連合千葉を構成する7つの地域協議会とのヒアリング・意見交換会を下表のとおり開催しました。
No | 地域協議会名 | 開催日時 |
---|---|---|
1 | 総武地域協議会 | 7月9日(金)18時~19時 |
2 | 東葛地域協議会 | 7月10日(土)13時~14時 |
3 | 中央地域協議会 | 7月10日(土)16時~17時 |
4 | 外房地域協議会 | 7月13日(火)18時~19時 |
5 | 成田佐倉地域協議会 | 7月14日(水)18時~19時 |
6 | 東総香取地域協議会 | 7月16日(金)19時~20時 |
7 | 南総地域協議会 | 7月22日(木)10時~11時30分 |
7つの地域協議会の総勢百名を超える役員の皆さんから連合議員団会議に対する要望や意見をお伺いしました。地域のかかえる様々な課題が出されましたが、令和元年房総半島台風等の大きな災害の多発にともなう災害対策の強化、産業育成等による地域おこしと雇用確保、医療・介護・福祉や教育の充実、幹線道路の混雑緩和等を求める意見が寄せられました。
2021年7月12日14時から、第2回学習講演会をオークラ千葉ホテルにおいて開催しました。講演は、第1部として「千葉県・基礎自治体が直面する課題と将来ビジョン」と題して、本年3月に初当選した熊谷俊人千葉県知事を講師に行われました。
熊谷知事は、冒頭に「県議会が開会されているが、12年前の千葉市長に就任したときを思い返しながら、千葉県知事に初当選した1年目で、非常にいい状態でスタートをさせてもらっている」、また、「ここからが一番重要なので、千葉県の課題を解決し、かつ千葉県の将来に向けての"種まき"ができるように取り組んでいきたい」と述べ、自らが掲げる11の県政ビジョンに沿って、県政に対する目指すべき課題や思いを1時間にわたって講演しました。[講演要旨]
講演の第2部は、「人口減少時代に求められる持続可能な地域戦略」と題して、千葉商科大学基盤教育機構の准教授田中信一郎氏が講演しました。田中准教授は、人口減少は避けることはできないとしながらも、引き続き発展していくような地域をどのようにつくるのかということについて、わかりやすく話をしました。[講演要旨]
2021年5月13日に第2回企画調整会議を開催し、第2回学習講演会並び地域協議会とのヒアリング・意見交換会について、協議しました。
天野主査から「守屋さんと一緒に5/12の地協代表者会議に参加した。私からは『連合議員団会議結成30周年を区切りに議員団会議の政治活動の原点に立ち戻り、地域協議会の皆さんと意見や情報を交換しながら連合の政策実現にむけて取り組んでいきたい』と話をさせていただいた。結果として、連合議員団会議とヒアリングを今後行うことについて地協代表者の皆さんの理解を得ることができた」と挨拶がありました。川田事務局長の地協代表者会議等の報告の後、協議事項を議論しました。
協議事項の一つ目の第2回学習講演会について、本年7月12日(月)午後にオークラ千葉ホテルにおいて開催することが提案され、了承された。講師については、第1回企画調整会議で確認されたとおり第1部として熊谷俊人氏(千葉県知事)、第2部として田中信一郎氏(千葉商科大学准教授)としました。、また、本日の会議で出された種々の意見・要望を踏まえて、講演内容について両講師と調整することとしました。
協議事項の二つ目の地域協議会とのヒアリング・意見交換については、本年6月下旬から8月中を目途に実施することとし、内容としては地域協議会からの2020年度政策制度の要求と回答内容の報告、推薦議員からの取り組み・地域課題の報告、及び連合千葉が実施した県民アンケート調査結果等を踏まえて議論を深めることとしました。
2021年4月13日に第1回企画調整会議を開催しました。企画調整会議は、持続可能な地域政策研究会の具体的な活動の進め方を議論するために、連合千葉議員団会議と千葉県地方自治研究センターのメンバーで構成しています。
座長に選出された連合千葉議員団会議の天野会長が「持続可能ですべての県民が幸せを感じ、豊かに生活できる千葉県づくりに向けて、調査研究事業を進めたい」と挨拶し、開会しました。会議は、連合千葉の春季生活闘争の組合員アンケート並びに同様の趣旨の内容のアンケートを連合千葉議員団に行った結果についての報告の後、本研究会の事業概要・全体計画が提案され、異議なく了承されました。
本年7月に予定する第2回学習講演会については、講師として熊谷俊人千葉県知事と千葉商科大学准教授の田中信一郎氏にお願いすることとし、講演テーマ・日程等を今後詰めることとしました。また、連合千葉7地域協議会とのヒアリング調査・意見交換会並びにフィールドワークの実施について、継続して協議することとしました。
連合千葉議員団会議の結成30周年事業の最初の取り組みとして、2020年11月17日に、「新型コロナ感染症と地方自治」を演題とした第1回学習講演会が三井ガーデンホテル千葉で開催されました。講師には、読売新聞の元編集委員で、地方自治、分権改革、地域政策をライフワークとする青山彰久氏をお招きしました。[講演要旨]