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千葉の地域紹介

日本一の落花生の郷 八街市

自治研ちば vol.40(2023年2月)より転載

<シリーズ千葉の地域紹介>

…八街市総務部秘書広報課

落花生畑と富士山の写真

八街市は、明治初期以来の先人達の努力によって築いてきた開拓の歴史と豊かな自然環境の中で栄えてきたまちです。そして、千葉県北部のほぼ中央に位置し、市の中央部は市街地を形成し、周囲には平坦な畑作地帯が広がっているほか、南西部及び北部に水田地帯が点在しています。市の広さは、東西に短く約7.7㎞、南北に長く約16㎞あり、面積は74.94?です。JR総武本線が市の東西を通り、八街駅と榎戸駅の2駅を有しており、東京都心からは50㎞圏内、成田国際空港へは10㎞圏内、酒々井プレミアムアウトレットモールまでが5㎞圏内と恵まれた立地条件からこれまで発展を続けてまいり、令和4年4月1日に千葉県で30番目の市として市制施行30周年の節目の年を迎えました。

八街市の基幹産業は、農業であり、野菜の栽培に適した肥沃な大地と都心から近いという地理的条件を活かした都市近郊農業として発展してまいりました。主要な農産物は、にんじん、すいか、さつま芋、里芋、生姜、落花生です。 千葉県は落花生の産地として有名ですが、全国で生産される落花生の8割が千葉県で生産されており、中でも八街市は県内一の生産量を誇り、八街市の落花生は、味と生産量で日本一といわれております。

ここで、落花生について少しご紹介させていただきます。落花生は夏に黄色い花を咲かせ、その花がしぼんだ後、地中にもぐり込み、実となります。秋になると地中で育った豆を掘りかえし、畑に積み上げてひと月ほど乾燥させます。その一風変わった光景は落花生の野積(ぼっち)と呼ばれ、八街市の秋の風物詩として人々に親しまれています。地中で育つ落花生(ピーナッツ)は、地中のミネラルが直接入り込み「オレイン酸」という油(不飽和脂肪酸)に変えてくれます。不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減少、さらにリノール酸、αリノレン酸が血管を作り、パルミチン酸が血管を強くする作用を発揮するなどの健康効果があると言われております。

また、平成19年4月13日付で「八街産落花生」は、千葉県の地域ブランドとして地域団体商標に登録されており、落花生を専門に売っている小売店が市内各地にあり、その店舗数でも日本一です。現在は、千葉半立(ちばはんだち)やおおまさりのほかに、新たな品種として、はっきりした甘さのある「Qなっつ」が登場しており、こちらも美味しいと人気を集めています。

その他、落花生の郷にふさわしく、八街駅北口を出ると石で作られた落花生のモニュメントが出迎えてくれます。八街市のイメージキャラクターは、黄色の帽子をかぶっている「ピーちゃん」と赤い水玉のリボンをしている「ナッちゃん」。八街市の豊かなピーナッツ畑で生まれたピーちゃんとナッちゃんは、たくさんの落花生の中から出会い、恋に落ちました。2人はどこに行くにも一緒で、市の主要なイベントの、「やちまた落花生まつり」やマラソンの名指導者である故小出義雄監督のお名前を冠とした「小出義雄杯八街落花生マラソン大会」、「やちまたピーナッツ駅伝大会」などに登場し、八街市やピーナッツのPRをしてくれています。おかげでイベントなどに訪れてくれた皆さんが、お帰りの際には、お土産に落花生を買い求めていただいております。

八街産のぶど
うを使用したワインの写真

一方、市の観光事業は、これまで従来型の観光農園を中心に展開してまいりましたが、大きな観光施設のない本市において、新たな民間の取り組みとして、八街市の小谷流地区の里山を利用した愛犬と一緒に楽しめる日本最大級の複合型リゾート「小谷流の里 ドギーズアイランド」を核とした大型リゾート開発が進められております。このような民間主導による取り組みなどは、地域経済に好循環をもたらし、街の活性化につながるものであり、本市にとっても新たな観光振興の起爆剤となるものと期待しております。 また、このリゾート地の隣接には、農業の6次産業化の一環として、構造改革特区として認定された「八街市ワイン特区」を活用し、果実酒製造免許を取得した㈱山本ファームが、八街産のブドウを使用した、自社ワイナリー「Sawa Wines」を完成させ、直営ショップも併設されています。

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