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千葉の地域紹介

人と自然が共生する 魅力溢れるまち・君津


自治研ちば vol.31(2020年2月)より転載

<シリーズ千葉の地域紹介>

…君津市企画政策部政策推進課

君津市を代表する景勝地「濃溝の滝」 房総半島のほぼ中央部に位置する君津市は、県内で2番目に大きな面積を有しています。東京湾に面する北西部には、世界に誇る製鉄所が操業し、JR君津駅を中心に自然と共生した住宅街が建ち並んでいます。南東へと延びる内陸部には、房総丘陵の大自然が広がっており、都心ではなかなか体験することのできない絶景を望むことができます。

また、高速バスやJRの在来線などの公共交通網が整っており、東京湾アクアラインを使うと都心から約60分程度で訪れることができる良好なアクセスも君津市の魅力です。

◆大自然が織りなす 絶景が望めるまち

ハート形に輝く神秘的な絶景
清水渓流広場(濃溝の滝・亀岩の洞窟)は、SNSに投稿された1枚の写真から話題となり、国内外から多くの観光客が訪れている君津市を代表する景勝地の一つです。

その絶景は、3月と9月の彼岸時期の早朝にしか見ることができない景観で、洞窟に差し込んだ朝日が絶妙な角度で水面に反射し、神秘的なハート形を作り出します。思わず息を呑むような自然の神秘は、江戸時代の頃から行われてきた川廻しと呼ばれる水田を増やすための工事によって生まれたもので、自然と人が共生してきたことを今に伝える土木遺産でもあります。

初夏には、無数のホタルが幻想的に舞い、秋には本州で最も遅くまで楽しめるといわれる紅葉が美しく色づくなど、季節によってさまざまな顔を見せる清水渓流広場。場内には、木道も整備されているため、どなたでも気軽に森林浴や散策を楽しむことができます。

雲海が作り出す水墨画の世界
九十九谷展望公園からの雲海の眺め(君津市) 県内で2番目に高い山、鹿野山の山頂にある九十九谷展望公園からは、房総丘陵が幾重にも連なる山並みの風景を眼下に一望することができます。これら山谷の織り成す景観は、総称して九十九谷と呼ばれており、近代日本の詩人、大町桂月から「天下の奇観」と激賞されています。また、昭和を代表する日本画家の一人、東山魁夷の出世作と言われる「残照」のモチーフにもなっており、県内の特色ある景観を選定した「ちば眺望100景」にも登録されています。

気象条件が整った夜明け間際には、山々の陰から朝霧が浮かび上がる雲海を望むことができ、幻想的な白と黒の対比は、水墨画の世界のようだと例えられています。

◆豊かな水資源に支えられる暮らし

自然の恵みがたっぷり詰まった「地酒」豊かな地下水に恵まれ、山裾からの湧水や自噴井戸を各所で見ることができる君津市。中でも城下町として栄え、名水の里と呼ばれる久留里地区の「生きた水・久留里」は、平成20年6月に、千葉県下で唯一、平成の名水百選に選ばれています。無料で一般開放されている井戸には、連日、市内外から多くの方々が水汲みに訪れます。

暮らしを支える先人たちの知恵「上総掘り」
暮らしに欠かせない水と人々の生活をつなげたのは、君津市発祥の井戸掘り技術「上総掘り」です。江戸時代後期に原形ができ、改良されながら明治時代中期に現在のような形に整いました。その後、上総の職人たちが日本各地へと出向き、その技術を広めたことから「上総掘り」と呼ばれています。人力と身近な道具で掘り進めることができるため、現在も水不足の問題を抱える発展途上国などでその技術が継承されています。

大切な人へのプレゼントに 「水生カラー」
温暖な気候と豊かな水、肥沃な土壌などの自然環境に恵まれ、大消費地の首都圏と隣接している君津市では、米、野菜、畜産物、花卉など、多種多様な品目が生産されています。

中でも豊富な湧き水を使って栽培されている花「水生カラー」は、品質に優れ、君津市が日本一の生産量を誇る特産品です。清楚な佇まいからウエディングブーケなどのブライダル用としても広く利用されています。

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