自治研ちば vol.11(2013年6月)より転載
<シリーズ千葉の地域紹介>
…旭市役所
海とみどりに囲まれて
旭市は、千葉県の北東部に位置し、千葉市から50km圏、また都心から80km圏にあります。南部は美しい弓状の九十九里浜に面し、北部には干潟八万石といわれる房総半島屈指の穀倉地帯となだらかな丘陵地帯である北総台地が広がっています。
市の中央部を東西に、JR総武本線と国道126号が通り、周辺は市街地として発展しています。そして、平均気温は15℃と温暖な気候です。産業では、施設園芸、畜産、稲作、露地野菜など盛んな農業をはじめ、水産業、商業、工業など、バランス良く成長しています。「旭」の名前は、室町幕府滅亡後、当地を治めていた戦国武将・木曽義昌(朝日将軍・木曽義仲の19代子孫で、善政をしき、領民に慕われました。)を偲び、京都の歌人・野々口隆正が詠んだ「信濃より いづる旭をしたひ来て 東のくにに 跡とどめけむ」という和歌が由来となっています。
東日本大震災からの復興
平成23年3月11日、東日本大震災により、旭市は甚大な被害を受けました。最大高7.6mの大津波で、海岸地域は壊滅的な被害を生じ、10数名の尊い命が失われました。また、内陸部では地盤の液状化で建築物が傾き、多くの人が住む家を失いました。このような状況の中、市内外各方面からの多大なる支援をいただき、いち早く復旧に着手することができました。あの日から2年が経過した今も、市内のいたる所で震災の傷跡は残っています。しかしながら、ゆっくりではありますが、旭市は一歩ずつ復興への道を進んでおります。
もっと、もっと、旭!~道の駅プロジェクト& イメージアップキャラクター「あさピー」~
旭市にとって最大のセールスポイントは、県内第1位を誇る農業生産高と、県内第2位の漁獲高に代表される農水産業です。また、九十九里浜の最北に位置する海岸エリアは、夏季に開設する2箇所の海水浴場だけでなく、サーフィンや釣りなど、年間を通じて多くの観光客が訪れます。
このように自然の恵みに溢れる旭市をアピールするため、数多くのイベントが開催されています。旭市を代表するイベントで、今年で60回目を迎える「七夕市民まつり」、花火大会や宝探しなど海水浴シーズンの目玉イベント「いいおかYOU・遊フェスティバル」「サマーフェスタ in矢指ケ浦」、テレビ番組をきっかけに誕生し、全国から集結したサンドアーティストにより創りあげられた砂のオブジェが競演する「あさひ砂の彫刻美術展」、そして旭市の農水産物の販売や無料配布で市内外から多くのお客様が集まる「いきいき旭・産業まつり」「ふるさとまつり・ひかた」「海上産業まつり」。
これらのイベントに加え、旭市の自然の恵みを常に提供できる環境を構築するため、現在、旭中央病院東側にて「道の駅」の建設を計画しております。さらに、旭市のイメージアップキャラクターとして、昨年12月に一般公募により選ばれた「あさピー」が、今年4月にデビューを果たしました。これからも旭市は、震災からの復興に邁進し、「豊かな自然が作り上げる健康都市」として、市内外にアピールしていきます。