トップページ> 活動報告> 調査・研究> 地域紹介> 我孫子市


千葉の地域紹介

召しませ!白樺派のカレー

自治研ちば vol.4(2011年2月)より転載

白樺派のカレー(レトルトパックの商品)

<シリーズ千葉の地域紹介>
…我孫子市役所 島田 繁

我孫子市は、南を手賀沼、北を利根川に挟まれた緑豊かなまちで、上野駅からJR常磐線で35分の距離にあります。我孫子(あびこ)という市名もそうですが、市内には岡発戸(おかほっと)、日秀(ひびり)、中峠(なかびょう)など難解な地名があります。

我孫子には古代から人が住み、東葛地域最大の前方後円墳や平将門・源頼朝の伝説もあります。また大正時代には、作家の志賀直哉、武者小路実篤のほか、ジャーナリストの杉村楚人冠(そじんかん)、陶芸家のバーナード・リーチなど、白樺派の文人たちが移り住んだことで知られています。

その白樺派の中心人物の一人である柳宗悦の妻、兼子が、バーナード・リーチの助言を受け、味噌を入れたカレーを作ったら美味しく出来た、という記録が兼子自身の随筆にあります。白樺派の文人たちにもふるまった事でしょう。4年前そのカレーが試行錯誤の末、再現されました。そしてそのカレーをまちの名物にしていこうと市民グループ「白樺派のカレー普及会」が結成され、現在は市内4店舗のレストランが会の趣旨に賛同して白樺派のカレーを提供しています※1。

白樺派のカレーは、隠し味に味噌を使っていることがポイントですが、ほかにも①地元産の野菜と米を使う、②肉も国産を使用する、③カレー粉は、日本に最初に紹介されたC&B純カレーを使う、といったルールがあります。なお、お土産としてはレトルトパックもあるほか、最近ではパイ生地で白樺派のカレーを包んだ「パスティ」も発売されています。

このほか市内には、白樺文学館や山階鳥類研究所、鳥の博物館もあります。また新四国八十八ヶ所相馬霊場の札所、国の登録有形文化財になった布佐地区の井上家住宅(相島芸術文化村として文化活動の場となっています)などがあり、まち歩きをするには、もってこいです。観光情報は、我孫子駅南口に昨年9月にオープンした観光案内所「アビシルベ」で入手できます。ちょっと時間ができた、という日にはぜひ一度、我孫子を訪れてみてください。

※1 問合せは白樺派のカレー普及会事務局TEL 04-7181-7770(平日10~17時)へ

↑このページの先頭へ↑