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理事長逝去のご報告

2013(平成25)年4月22日、当一般社団法人千葉県地方自治研究センターの井下田猛理 事長が急逝しました。ここに深い悲しみとともに読者のみなさまにご報告申しあげます。 井下田理事長は、2009(平成21)年12月に当研究センターが再発足すると同時に理事長 に就任されました。いや、実際は幾たびか休眠状態を重ねていた当研究センターを再起させるべく関係者に積極的に働きかけ、再発足が成る前から先達としての役割を果たされていました。

私は、個人的には遥か昔にお姿をちらと拝見したことがある程度で、当研究センターに おいて直接ご指導をいただくまでは、理事長は書物の人でした。まだ政治学者のほとんどが自治体の議会に目を向けなかった頃に著された『現代地方議会論』は、まさに私の教科書でした。後にお目にかかると、その凜とした姿勢に感銘を受けました。背筋を伸ばした立ち振る舞いもさることながら、若手が仕事を中途で残すと、本人を責めるではなく、後始末を労う方でした。

また、当研究センターが開催する講演会では、開会の挨拶で「共々に学びましょう」と語られていました。この「共々に」という言葉遣いに接するたびに、私は自らの態度を省みるのが常でした。もちろん、書物で、姿勢で、言葉で、多くのご教示をいただいたのは、私に限る話ではありません。本誌『自治研ちば』に連載されている「房総の自治鉱脈」にも、多くのファンのみなさまがいます。連載が途絶えてしまうことは、本当に残念です。本号は、悲しみのなかでの編集になりましたが、絶筆となった稿も掲載いたします。

理事長の悲報は、まさに突然のことでした。私どもは、動転しました。今にして思えば 晩年の理事長は、当研究センターのあれこれを楽しんでおられたように思います。私どもが、いつその境地に到達し得るかは見当もつきませんが、幅広い交流と研究を目指す活動にこれからも努めて参ります。

重鎮を失いました今、本誌読者のみなさまをはじめとした公共サービスと自治体のあり 方等に関心を有する「志のある方」のお力添えを、これまでにも増して当研究センターに賜りますよう、心からお願い申しあげます。

副理事長 宮﨑 伸光

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